美肌の味方「美白有効成分」とは?
医薬部外品の化粧品に配合される「美白有効成分」とは何でしょう?
ビタミンC誘導体、アルブチン、トラネキサム酸、コウジ酸……など、しみ予防について語るときに欠かせない「美白有効成分」の特徴や違いをまとめました。
※美白:メラニンの生成を抑え、しみ・ソバカスを防ぐ
美白有効成分は厚生労働省のお墨付き
美白有効成分とは、「メラニンの生成を抑え、しみ・ソバカスを防ぐ」効果が期待できると厚生労働省が承認した成分を指します。
現在、厚生労働省承認の美白有効成分は20種類弱しかありません。
化粧品メーカーや製薬会社が発見した成分が、美白有効成分として承認されるまでには、研究や安全性試験を重ねて美白効果や安全性を立証する必要があるため、申請から承認までに10年以上もの時間がかかることもあります。 裏を返せば、すでに認められている美白有効成分は厳格にジャッジされたものであり、医薬部外品は美白有効成分を定められた配合量で配合しているため「有効成分」と記載することができるのです。
成分ごとに美白アプローチは異なる
「美白化粧品」とひとくちに言っても、配合されている美白有効成分によって、肌への働きかけ方が異なります。大きく分けると3つのアプローチがあります。
- ●メラニンの生成を妨げるもの
- ●メラニンを還元するもの(しみを薄くするもの)
- ●肌のターンオーバーを整えてメラニンの排出を促すもの
つまり、「どの成分が最も美白に効くか?」ということではなく、自分の肌悩みや肌の状態に合わせて効果的な成分を選ぶことが大事なのです。
美白有効成分ミニ辞典
代表的な美白有効成分をいくつかご紹介します。
ビタミンC誘導体:メラニン生成の予防とターンオーバー正常化によるしみの予防にも期待
ビタミンCの美肌効果はよく知られていますが、そのままでは安定性が悪くて肌に吸収されにくいという弱点があります。そこで、ビタミンCの働きはそのままに、安定性を高めて角質へ吸収されやすくしたビタミンC誘導体が医薬部外品に用いられています。ビタミンC誘導体にはメラニンの生成を抑制し、できてしまったメラニンの色素沈着を防ぎ、細胞を活性化させて肌のターンオーバーを整える作用があります。ただし肌を乾燥させやすいので、保湿成分も同時に取り入れるように心がけましょう。
アルブチン:過剰なメラニン生成を阻害
コケモモに含まれる成分で、メラニン生成を引き起こす酵素チロシナーゼの働きを阻害します。しみやくすみを予防する効果が高い成分なので、肌のターンオーバーを整える成分が入った化粧品と組み合わせて使うと、より透明感のある肌を目指せます。
トラネキサム酸:しみ部位の炎症を抑える
もともと医療現場で止血剤や抗炎症剤として使われてきた成分で、皮膚の中で過剰なメラニン生成をしている「炎症状態」にあるメラノサイトを鎮める効果があると言われています。また女性ホルモンの影響で、30代~40代の女性にできやすいしみの予防に効果があるとされています。
コウジ酸:しみ予防や黄ぐすみにも効果的
日本酒づくりの職人さんの手が白く美しいことから研究が進められ、日本で発見された美白有効成分です。日本酒や醤油の発酵の過程で働く麹菌由来の成分で、メラニン生成に関わる酵素チロシナーゼの働きを抑える働きがあります。また、しみ予防だけでなく、肌の透明感が失われて黄色っぽくなる「黄ぐすみ」にも効果があるとされています。
ちなみに私たちクオレ株式会社は、1988年に、世界で初めてコウジ酸を配合した化粧品「プレニッククリーム(開発:三省製薬)」を販売して、大きな話題を呼びました。
現在では、さらに美白研究を追求し、L-アスコルビン酸2-グルコシドとアルニカ花エキスの美白相乗効果に関する技術特許※を取得しました。(研究:木下製薬)
それを元に美白化粧品の開発を行っています。 ※特許番号:5789235号
この他にも、
- ●エラグ酸
- ●ルシノール
- ●リノール酸
- ●カモミラET
- ●4MSK
- ●エナジーシグナルAMP
- ●マグノリグナン
- ●プラセンタエキス
- ●ニコチン酸アミド
などの美白有効成分があります。
しみの種類や目的に合わせて選ぼう
インターネットで調べれば美白有効成分に関する情報は出てきますが、その内容が確かかどうか、また、自分自身の肌悩みや肌状態に適しているかを見極めるのは難しいもの。
その点、化粧品を実際に試して選ぶことができるカウンセリング化粧品なら、プロの診断を受けることができ、成分表記だけではわからない内容や正しい使い方など確認できたりもするので、より安心して選ぶことができると思います。
自分の肌悩みや肌の状態にあった美白有効成分を選んで、美肌を目指しましょう!